お待たせいたしました。【シリーズ】築26年・入居率20%の物件を満室にできるか? 久々の更新「第18回」そして今回が「最終回」です。
前回いつ更新したのかと調べて見ましたが、2月18日でした。ブログ内容は、「唯一入居が決まっていた新大学生が2月上旬にキャンセル、未だ一室も新しく決まっていない」という章でした。
あれから2か月が経ちました。
私の知り合いからは、「聞きづらいけど、例の物件どうなりました?」とお声がけもいただきました。
さあ、結果はどうなったか? 順を追ってお話させていただきましょう。
2月
少し状況が動き始めました。2月中の問い合わせの数30件、うち内覧は10件と増えてきました。やはり家賃設定を通常に戻したことと繁忙期に突入したことでそれなりの動きを見せ始めました。
2月中旬には、内覧のうち1件が契約まで進みました。地方から東京へ大学進学のために出てくる18歳の男の子。
「感謝です、君の東京生活の第一歩のお手伝いができて私はうれしいです」 そう心で語りかけました。
さらにもう一人、契約ギリギリのところまで進みましたが、結局おじゃん。お笑い芸人を目指して上京してきた20歳前半の彼は、「もう少しいい部屋を探したいので」という理由でキャンセルしていきました。
「お笑いにはハングリー精神が必要なんじゃないの?」と考える私こそ時代遅れ? (笑)
キャンペーン
2月下旬になって状況が上向きになってきてはいるものの、何か決め手に欠けているようなが気がしていました。そこで私はある施策に打って出ました。
「新生活応援キャンペーン」
3月末までにこの物件を契約してくださった方に新生活に必要な電化製品を1品プレゼントするという企画です。
「テレビ」「洗濯機」「電子レンジ」「炊飯機」「クオカード」この中から選んでいただく。
入居される方のほとんどはこの春上京し新しい生活を始める方だと踏んで、必ず購入せざるを得ない電化製品を1品プレゼントすることにいたしました。それぞれの商品価格2万円弱と計算しこのキャンペーンへの予算20万円を準備いたしました。
空室のまま4月を迎えるより多少の出費をしてでも入居者獲得を狙ったのでした。
3月
3月の繁忙期。勝負の1カ月のスタートです。この1カ月でどこまで契約を決められるのか? そして新生活応援キャンベーンスタートの成果は?
実は、このキャンペーンについては様々な反応を頂きました。
管理会社、客付け会社からは、以下のようなリアクションだったのです。
「ありがとうございます、入居者が大変喜ばれると思います」
「オーナー様がそこまで覚悟されているのはありがたいですが、なるべくオーナー様の負担なく決められるよう努力します」
「現物をプレゼントするというより入居に際する初期費用を抑えたいと思う方が多いと思います」
「プレゼントより1000円でも家賃を下げた方がいいようにも思います」
様々な反応の中、2015年3月、これまでとは全く違う活発な動きが始まりました。
3/9 105契約
3/12 106契約
3/13 202契約
3/14 103契約
3/17 201契約
3/18 107契約
3/21 203契約
3/24 205契約
3/27 206契約
4/3 207契約
嘘のような、本当の話です。
これまでの状況と打って変わって、3月に入り怒涛の契約ラッシュがスタートしました。そして4月上旬までに14室中13室の入居が決まったのです。
残りの1室は、まだリフォームをしていない部屋ですので、現状賃貸市場に情報を出している部屋全てが満室となりました。
物件売買契約から半年、「築26年・入居率20%の物件」が入居率93%の物件に生まれ変わりました。
これまでご声援いただいた方々、誠にありがとうございました。
近々、残りの1室のリフォームにも入り4月中の実質入居率100%を目指す予定です。
半年を振り返って
この半年は長いようであっという間の半年でした。思っていたよりも手こずってしまいましたが、目標達成できたときの充実感は格別のものでした。
去年の春、先輩投資家の方に「君はまだ不動産経営者の一歩を踏み出しただけだ。自分の力で空室を満室にするスキルを学びなさい」と言われてスタートしたこのプロジェクト。
スキルが身についたかどうかは分かりませんが、お蔭様で以前より知識が増えました。人脈も増えました。そして何よりも自信がつきました。
今もう一度、私が何故、「築26年・入居率20%」の物件を生まれ変わらせることができたか?を振り返ってみます。
ポイントは3つです。
- 情報収集を徹底的に行う
- 他人のアドバイスを聞く
- あきらめない
情報収集を徹底的に行う
空室を埋める場合、その不動産に関する様々な情報を徹底的に収集する必要があります。
「その駅の利用客の主な属性」
「周りの同等物件の賃貸状況」
「賃借人が一番求めているものは何か?」
「問い合わせをしてくるお客様の属性」
「内覧してもらったにもかかわらず決まらなかった訳は?」
「客付け業者が求めるものは?」
あらゆる情報が次の戦略に繋がります。貪欲に情報を取ることが必要です。
他人のアドバイスを聞く
この半年間、多くの方にアドバイスを頂きました。本当に感謝しています。途中経過をこのブログで綴ることで多くの方から様々なアイディアをコメントで頂きました。またセミナー会場でも多くの方から直接様々なアイディアを頂戴いたしました。自分には考えられなかったアイディアを素直に聞かせていただき、そのアイディアを自分の物件の場合どうやったら活かすことができるかを真剣に考えました。
満室へのチャレンジ期間中は、できるだけ多くの方に情報を発信し、相談し、意見をもらうことが大切だと思います。
あきらめない
最後のポイントは、あきらめず本気になるということです。オーナーが本気で満室を目指そうとすることは周りの関係者を本気にさせます。
「オーナーがここまで本気で考えているならば何とか力になろう」と管理会社や客付け会社は思ってくれることでしょう。
春、入社式、入学式の挨拶でよく紹介される吉田松陰の言葉を思い出しました。
夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。
故に、夢なき者に成功なし。
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