不動産賃貸業とは「おもてなし業」とよく言われます。入居者にいかに喜んでもらえるかがカギとなります。
そんな大家さんにとってものすごく刺激になる一冊です。
【リッツ・カールトン 20の秘密 一枚のカードに込められた成功の法則】 井上富紀子・リコドゥブランク (オータパブリケーションズ)
著者の一人、井上富紀子さんはたまたま偶然、リッツ・カールトンのポスピタリティーを学ぶセミナーに参加することになりました。いきいきと話されるリッツカールトンスタッフの話にどんどん引き込まれています。
講義の終盤、登壇者がこう説明しました。
「今現在、世界中に59のザ・リッツ・カールトンホテルがあります」
この言葉を聞いた瞬間、井上さんは何を感じたか?
さらりと放たれた言葉だったので、受講者の中でどれほどの人がこの言葉に惹きつけられたかはわからないが、私には衝撃だった。
当時、私が利用したことのあるリッツ・カールトンは大阪だけ。
決してホテルフリークではなかった私にとって、世界中に点在する59ものリッツ・カールトンは、新しい未来への扉にさえ感じられた。
ひらめきが走った。
世界中のリッツ・カールトンに行ってみたい! (P15)
この【リッツ・カールトン 20の秘密 一枚のカードに込められた成功の法則】は、井上さんの世界中のリッツカールトンを制覇するまでのドキュメンタリーです。それぞれのリッツカールトンで体験した「サプライズなおもてなし」の数々が描かれています。
そのひとつひとつの感動エピソードについて、ザ・リッツ・カールトン東京開業時の総支配人であるリコドゥブランク氏が、リッツ・カールトンメソッドとして解説されています。
リコドゥブランク氏のひとつひとつの言葉が深いです。
「リッツカールトンの持つ特別なアドバンテージは何ですか?」答えはシンプルです。「一に人間、二に人間です」(P44)
能力のない従業員はいません。能力を引き出せないマネージャーがいるだけです。(P70)
リッツカールトンでは、ミスやクレームを「オポチュニティー(機会)」と呼んでいます。(P127)
人を感動させることがいかに大事であるか、いかに難しいか? そしていかに楽しいか? ということを教えられる一冊です。
リッツ・カールトン20の秘密―一枚のカード(クレド)に込められた成功法則
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